ヒデが平塚の練習場に来たというので、一昨日、行ってみた。ニュージーランドから帰国してすぐに行ったのだけれど、一足遅かった。練習場にはよく見に行っているのに、こんなときに限ってタイミングが悪すぎた。午前中は雨だったので午後に行ったら「あー今日は午前中はいたんだけどねえ」とそこにいたおじさんに言われ、すごすごと普通の練習を見て帰った。残念。]]>Fire under the Snow などhttp://gajumalo.exblog.jp/8776884/2008-05-02T20:56:00+09:002008-05-02T21:01:12+09:002008-05-02T20:56:41+09:00gajumalo洋書
すごい本を読んだ。あまりにも恐ろしくて昨日は夢にまで出てきてしまった。
中国政府は今でもかくも恐ろしい拷問をしている。そして、拷問で人が思いがけないほどたくさんいる。これはパルデン・ギャツォというお坊さんが政治犯として逮捕され32年間服役し、亡命するまでの自叙伝。チベットの人権問題が取り沙汰されているけれど、この拷問は人権云々いう前の問題かもしれない。
ネパールで買ってあっという間に読んでしまった。あまりにも衝撃だったので、もしも翻訳が出ていなかったら自分で翻訳して出版社に持ち込もうとすら思った。でも、翻訳は98年に出ていて、残念なことにもう絶版になっていた。
それでもつい最近、パルデン・ギャツォのことが映画になったそうで、もうすぐニューヨークで上映されるらしい。
The Child in the Jungle
幼年時代はネパールで、その後はインドネシアの西パプアで成人するまで過ごし、両親の母国であるドイツに渡ってから文明に順応するまでの苦悩を書いたこれも自叙伝。何たること!
ネパール、西パプア、ドイツというのは奇しくもこれまで私に一番、文化的にも言語的にも市況を与えた国であり、地域だ。著者に会いたくなってしまった・・。西パプアから帰国したときは本当にかなりの逆カルチャーショックを味わったことを思い出す。先進国では失われてしまった人間の良さがとてもよく描かれている本だと思う。
Love in the Torn Land
サダム・フセイン政権下のイラクで痛めつけられたクルド人の女性戦士が亡命するまでのこれも自叙伝。ここのところ自叙伝ばかり読んでいる。恥ずかしながらクルド人の問題はトルコのことかと思っていた。フセインの頃、クルド人は国際社会から無視され続け、化学兵器やガスで何千人もが家や村を追われ、相当数が殺された。当時の彼らのことがよくわかった。
]]>The Life of Marpahttp://gajumalo.exblog.jp/8612519/2008-04-07T20:15:37+09:002008-04-07T20:15:43+09:002008-04-07T20:15:43+09:00gajumalo洋書
でも、そのうちに詩に引き込まれそうになっていった。
特に、瀕死の息子と悲しみにくれるマルパの詩のやりとりは圧巻。
今のカルマパも大変、詩がお上手だということだから詩を詠むのはひょっとしてカギュ派の伝統なのかな?
それにしてもブログをさぼっている間にいろいろなことが起きた。アッサムの暴動とバンダでブータンからアッサムに抜けられなくなったり、タライのバンダでカトマンズの物価が恐ろしく上がっていたり、イエメンの知り合いが大変な交通事故に遭ったり、また別の知り合いが心臓の大手術を受けたり・・。
しかしながら南インドは素晴らしく良かった。何が良かったといって、まずエア・インディアでない航空会社で行ったのが最高に嬉しかった。ケララ州のバックウォータートリップもたらんたらんして幸せってこういうものなのだ、と実感できた。せせこましく一生懸命働くのが本当に馬鹿馬鹿しくなった。汗がだらだら流れてくるのも気持ちが良かった。もう冷暖房に囲まれて生きているのが苦痛で仕方がない。バスや電車の冷房に当たっただけで、一日中動けないくらい疲れしまう。どうしてこんなことになったのか・・。]]>The Daughters of Arabiahttp://gajumalo.exblog.jp/7986827/2008-01-14T21:09:05+09:002008-01-14T21:09:05+09:002008-01-14T21:09:05+09:00gajumalo洋書
なんとなく表紙の女性の辛そうな表情から中が推測できるような気がした。そうしたら案の定、その通り。あまりにもあからさまな王室の内情暴露に気分が悪くなるようなかんじがしたが、
そうでもしないと憤懣が収まらなかったのだろうと思う。産油国の男たちの考えにも非常に腹が立った。よく、マスコミで書かれていることは本当だったのだ。女性は人権なんて何もないのだ。でも、当然ながら全ての男たちが腐りきっているわけではない。それがわかったのもこれを読んで良かった。そんなふうに頭にくることが多かったのに、あとの2冊もぜひ読んでみたいと思う。
Buttertea at Sunrise
ティンプーの本屋で買ってみた。ほぼ10年前の実話なのに、とても昔の話のように思える。本当にわずかの間にブータンは何という変わり方をしたのだろうと思う。でも、実際にブータンに身を置いて読んでいて思ったのは、ブータンは形の上ではいろいろ変わったけれど、中身はそんなに変わっていないのではないかということ。インターネットやテレビ、電気、カラオケ、映画そんなものが次々に地方にも浸透しつつあるが、人々は都市でも地方でも信じられないほど親切だ。こんなに親切な人たちがまだこの地球上に皆で生活している国があるなんて、本当に本当に信じられなかった。ツアー中に耐え難い辛いことがあったとき、お坊さん、ガイドさん、ホテルのスタッフ、バスドライバー、旅行会社の社員たち、レストランのスタッフ、誰もが心からの暖かい気持ちを言葉や行動で示してくださって、どんなに救われたことか。そんな辛いときに読んだ本だからきっとこの本は忘れない。
さて、今回の旅の友は、恐ろしく不釣合いな Harry Potter and The Dathly Hallows. チベットに似合わないのは百も承知だったけれど、HPシリーズは読み始めたら止まらないのだ。第一、止まってしまったら後でストーリーがわからなくなる。しかし、あまりにも重いので結局、読んでいないページだけ持っていって、読むなりビリビリさらに破って棄てていった。これは家に同じ本がもう1冊あったから出来たこと。でも、高山病の恐れがあるところで、寒さにガタガタしながら読む本ではない。心臓に良くない・・。子どもの本なのにこんなにおどろおどろしくてよいの、と思ったけど、終わり方は希望どおりでとても良かった。ハリーにもう会えないのは寂しいけれど、こんな終わり方なら納得。